栄養情報担当者とは、健康食品に対しての専門的な知識を持ち、消費者に対して適切な情報やアドバイスを行う資格です。独立行政法人国立健康・栄養研究所が認定している資格で、公的資格ではあるものの国家資格ではないため、業務独占資格のような特別な権限はありません。
栄養情報担当者の受験資格について
栄養情報担当者の資格はだれでも受験できる初歩的な資格ではなく、非常に難しい専門的知識を必要とします。そのため、厳しい受験資格があります。
まずは管理栄養士や栄養士、薬剤師、保健師、助産師、臨床試験技師、医師、獣医師、歯科医師などの国家資格を保有していること。
大学や高等専門学校、専門学校などにおいて、栄養情報担当者に必要な栄養学や薬学、保健学、医学、歯学、獣医学の過程を卒業していること。
大学や高等専門学校、専門学校などにおいて、食品衛生監視員の資格を取得するために必要な科目を受講し、なおかつ畜産学や水産学、農芸化学の過程を卒業した人。
食品衛生監視員の養成施設で所定の過程を終了した人。日本国内で定められた特定の国家資格保有者や、大学や応答専門学校、専門学校において、薬学や栄養学、保健学、医学、歯学、獣医学や歯学、畜産学、水産学、農芸化学のいずれかの学部を修了した人で、国立健康・栄養研究所理事長が受験資格に該当すると認定した人、資格認定試験に合格した人。のいずれかに該当することで栄養情報担当者の資格試験を受験することができます。
栄養情報担当者の資格取得方法
まずは受験資格のある人が国立健康・栄養研究所の指定する受験講座を受ける必要があります。
受験資格を持っていないけれど受験したい場合には、資格認定試験を受けて、受験資格を持っている人と同等の知識レベルであるかどうか試験を行い合格しなければ受講することができませんので、まずは受験資格を得ることが大切です。
受験講座は国立健康・栄養研究所が指定する、健康や栄養食品などに関する講座を40単位取得する必要があります。このような厳しい受験講座を受講したのち、受験となります。
栄養や食品、健康、食生活と病気の関係、栄養情報担当者としての関連法律などに関する試験が出され、この試験に合格すると栄養情報担当者資格が取得できます。
更新期間は3年間で更新期間内に更新を行わなければ資格は失効となり、新たに受け直ししなければなりません。更新するためには、国立健康・栄養研究所が指定する講座を受講したのち、学会発表や論文掲載などを行うことで与えられる単位を3年間の間に12単位以上取得する必要があるため、資格を取得したから終わりではなく、資格を取得した後のほうが大変です。しかしそれだけに非常にやりがいのある仕事です。
栄養情報担当者資格は平成22年度の政府の決定に基づいて、徐々に業務をほかの団体へ移行し、27年7月に完全に廃止されます。平成24年度からは日本臨床栄養協会のサプリメントアドバイザー資格と統合し、nrサプリメントアドバイザー資格となりました。